鹿事研版グランドデザイン

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鹿事研の提案するグランドデザインとは?


ウ 事務職員の資質能力向上

    〜トータルプロデューサーとなるための職能開発〜


(ア) 必要とされる能力とは?

  学校事務職員は教員のような免許が必要な資格職ではありません。しかし,幅広い分野の職務に精通し,様々な領域において専門的な知識を備え,企画力や政策面で広い視点を生かし,学校経営の補佐役及び学校の課題解決のために提案できる能力が必要となってきます。このために事務職員が身に付けるべき資質能力について,いくつか示してみます。


●人・物・資金・情報を有効活用し,目標達成のため学校内部と学校外部をつなぎ成果を上げる。組織の連携と協働を高め,ファシリテーターやコーディネーターの役割を担うこと


●伝えたいことが的確にそして簡潔,明瞭に相手が納得できるような説明ができる能力を身に付ける必要があること


●相手の言いたいことを的確につかみ,信頼関係を築いていく能力。単なる情報や知識のやり取りではなく,感情の分かち合いや共有を重視することも含まれる


●目標達成のため相互理解を深め,合意形成を促進し,学校組織を活性化させること


●情報を目的に適合するように使用できる能力のこと。「情報活用能力」や「情報活用力」, 「情報を使いこなす力」とも表現できる能力


●共通の目標を達成するため組織をまとめ,メンバーの力を最大限に結集し,効率よく発揮させ,円滑に運営するために必要な能力


●法令遵守だけでなく社会的規範や倫理を守ることも含まれる


●組織の中の人の能力を引き出し,人を育てること。また,目標達成のため,やる気を引き出し自発的な行動を促すコミュニケーションスキルのこと


●教育課程を理解することで,教育活動を予算的に裏づけ,予算と教育をつなげる


(イ) 今後,さらに向上させなければならない能力とは?

  ここで示した能力は,めざすべき事務職員像にせまるために身に付けることが求められる能力です。めざすべき事務職員像を実現するためには,事務職員が積極的に学校教育活動に関わり,学校・家庭・地域・行政と連携を図りながら,子どもたちの豊かな学びを支援することが必要になります。この連携・調整・協働というつなぐ役割を事務職員が担うことで,学校組織が活性化し,特色ある学校づくりを行うことができると考えます。つまり,事務職員が今後特に向上させなければならない能力は組織マネジメント能力といえます。
  これからは,事務処理などの作業事務からマネジメント業務に質が変化していきます。 給与や旅費,職員の福利厚生事務から財務・情報・施設設備へ重心が移行するとともに, 評価・ネットワーク・カリキュラムに関する業務の比重が増して,保護者や地域を始め, 自治体などの設置者との関わりがますます深くなってくると考えられます。
  これらのことから,今後事務職員が中心的に担う基幹的マネジメントとしては,学校情報マネジメント・学校財務マネジメント・学校施設設備マネジメントがあります。さらに, 学校事務の関わる共通マネジメントとして,学校評価マネジメント・学校ネットワークマネジメント・カリキュラムマネジメントが必要になります。そして,これらの基礎部分に あたり学校の組織運営にとって重要な学校組織マネジメントは学校のトータルプロデュー サーの役割を担うためには必ず必要な能力です。それぞれのマネジメントについて簡単に説明をします。

それぞれのマネジメントについて

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